日本のワーキングプア、上海の富裕層
月給、10万円弱。
家賃、3万円強。
年金や税金は支払い義務がないので、私の可処分所得は6万円強。
日本にいたら、たぶんワーキングプア。
働けども働けどもお金はたまらない。生きるだけで精一杯。
ところが、中国にいると、このレベルで富裕層だ。
上海だと、中の上ぐらいだろうか。まちがいなくホワイトカラーで、貧民から羨望のまなざしで見られる存在だ。
上海にいると、日本で言われる「格差社会」がどういうものなのか、ピンとこない。
上海のすごい所得格差を知っているので、さほど格差があろうと、その悲惨さが見えてこないからだ。
上海では、地面にはいつくばってお金をせがむ身体障害者のそばをベンツが走る。
一日に何十万円も食事に費やす人がいれば、一日に何百円かの収入のために働いている人がいる。
そんな上海で物価が上昇している。
今日、IKEAという家具屋さんに行った。
自分もすごい買ったけど、たくさんの人がものすごい勢いで物を買っていた。
荷物運び屋に声をかけられて、家具の組み立てもしてくれるというので、話に乗った。
荷物を運んで、本棚と机とタンスを組み立て終わったあと、200元(3000円ぐらい)要求された。
びっくりした。ただ荷物運んだだけじゃんか。ただ組み立てただけじゃんか。
なんで200元になるのさ。
上海に慣れすぎて価格交渉をしなかった自分もバカだったけど、
たしか以前も荷物運び屋に運んで組み立ててもらってそんなに高くなかった気がしたので、
前は70元ぐらいでやってくれた、と言ったら、
いつのことだ、と聞くので、
1年半前ぐらいかな、と言うと、
そんな大昔のこと、今は食費も光熱費も人件費も上がって、昔とは比べられねーんだよ。
と、逆にびっくりされた。
1年半前ってそんなに大昔か?
上海の歴史はそんなに流れが速いのか??
なんか怒る気も失せて、200元払った。
物価上昇の現実、恐るべし上海。
ただでさえ所得格差が激しいのにそれに加えてこの物価上昇。
私も日本じゃ貧乏だけど、上海じゃ富裕層だとうかうかしていられないのかもしれない。
この国の変化は激しすぎる。