日本に帰って1年で学んだこと

日本に帰ってきて、もうすぐ1年が経ちます。この1年間の時間は光速でマッハで過ぎ去った気がします。仕事探しに失敗し、家探しに失敗し、仕事に失敗し、いろんなことが自分が本来望んでいたものではないものを選択してきました。いろいろ、不本意な感じで苦…

裁断

ある程度予測できる未来と、まったく予測できない未来。10年後の日本…高齢化がさらに進む。 20年後の日本…格差社会、超高齢化社会、環境問題の悪化 30年後の日本…。。。10年後の私…36歳。どこで何をしているのか分からない。 20年後の私…46歳。生きているか…

いつも、閉塞感を感じたとき、空を見上げていた。 小さな世界に自分がうずもれてしまうとき、 境界線も限界線もなにもない空の広がりが、 私の心のつっかかりを取っ払ってくれるから。 大陸にいたときは、毎日空を見ていた気がする。 朝も、昼も、夕方も、夜…

転職しました。

ネットショップを立ち上げるから、その担当になってほしいと言われました。一応デザイナーとして生きて行こうと思っていたので、渋りましたが、デザインしたいなら機材全部買ってあげるし学校に行く資金も出すという言葉につられ、デザインとはかけ離れた会…

不器用なコイ

神谷町の愛宕神社に行ってきました。位置が定かではなかったので、廻り込んでしまい、本来なら86段ある階段を登って参拝するのが筋ですが、車道を歩いて、神社に到達してしまいました。文字通り、迂回。 神社の奥手には池があり、池には、鯉がたくさんいます…

ドロップアウト

時間の流れがよく見えない。 ただ何らかの社会の時間のような高速で流れる時間と、私が歩んでいる時間がある。 私の歩みと社会の時間は両立しない。 こっちが巻き込まれるか、あっちにつっこむか。 ふらふら中国から戻ってきて、この流れに身を任せた。 そう…

この二ヶ月

毎日仕事から帰るのが深夜になり、帰り道は雷門をくぐって浅草・仲見世と浅草寺境内を縦断する。日中や休日は人で渋滞するこの場所も、深夜になると、ほぼ人がいない。ライトアップも終わっている時間帯なので、きれいに街灯がつけられている仲見世通りだけ…

始まりの日

上海を訪れた第一日目。中国の新年を祝う春節の一番最後の日で、体の芯が冷える底冷えの日だった。留学生寮に手続きに行き、部屋の鍵をもらった。先にルームメイトとなるどこかの国の誰かが先に手続きを済ましていたようで、大きな大きなスーツケースがあっ…

今年の運勢

新年が来るとほとんどの人が初詣に行きます。我家では駅伝の優勝祈願を掛けて近所の神社へお参りに行くことがいつの間にか「初詣」の代行を務めるようになっています。小さいですが八幡神宮の一種で、受験も、スポーツも、海外渡航も、いろいろ祈願してきた…

よくころび、ずっところぶ。

家の近くに、相田みつをギャラリーがあります。そこで見つけた、今お気に入りの詩。壁に貼って、勇気をもらっています。 『受身』 柔道の 基本は受身受身とは ころぶ練習 まける練習人の前にぶざまに 恥をさらす稽古受身が身につけば達人まけることの尊さが …

コミュニケーションに困る

東京に来て、約1ヶ月が経ちました。職を探したり、家を探したり、日雇いのバイトをしたり、シェアハウスに住んだり、買い物をしたり、道を聞いたり、電車に乗ったり、その辺をぶらぶらしたりする中で、刹那的に人と接触する機会が多くなりました。 たいてい…

日雇い労働を通して「労働」を考える

「日雇い派遣労働」というものを、生まれて初めて体験しました。服飾関係の棚卸し作業1日、お菓子の箱詰め作業1日、計2種類2日です。ほかに試食販売の仕事もしましたが、これは置いときます。 日雇い労働を含め、派遣とか、非正規社員というのは、今日、…

『若きサムライのために』

三島由紀夫、切腹した小説家。 私の中では、現代社会でありえない存在という認識。でも、風評しか知らなくて実際読んだことはなかった。実際手にとって読んでみました。エッセイ『若きサムライのために』。読んでみたら、普通にすんなり受け止められ、むしろ…

東京の青空

東京の青空。4年ぶりに日本で暮らしています。空が青い。太陽がまぶしい。ご飯がおいしい。 当たり前に存在するものは、当たり前ではない。可能性や未来ではなく、今そこを生きる。私の行動様式が、文化そのもの。 味気ない世界が、単調な毎日が、豊潤な世界…

上海という新世界

ここ最近、ほとんど会社に缶詰状態です。 寝るか、仕事をしているか。忙しい。日本のインターネットサイトで、西安や黒龍江省で反西欧デモが起きていることを知りました。 北京オリンピックの開会式に出席しないことを表明している国が増えていることも。中…

日本っぽい

デザイナーになってもうすぐ2年になる。デザインの教育も受けず、そういう関係の仕事もしたことがなく、 上海で初めてデザインの仕事を始めたので、 とにかくすべてが見よう見真似だった。日本語雑誌を作っているので、とりあえず「日本っぽい」デザインを真…

わびしさ

ピアノを開ける。 何の気はなしに「ミ」と「ソ」を押す。寂しさと切なさの中間、わびしさが広がる。 「ド」と「ミ」でも、「レ」と「ファ」でもいけない。 「ミ」と「ソ」が一番わびしいと思う。 なぜかこの音を聞いたとき、ふと、交差点を思い出した。ほと…

ステーキの結果

一年ぶりぐらいにステーキを食べていたときのことです。それはもう冷めていたけれど、口にしたらとけていくような柔らかさ、噛めば噛むほど肉汁のうまみが口中にあふれる、何年ぶりにこんなふまいものを食ったんだというぐらい、無心にガツガツ食べていまし…

政変

会社で政変があった。10年近く会社のトップに君臨していた2人が、新しくできる子会社に異動になった。1人はグループ会社の取締役にも名前を連ねていた。でも、新しい子会社では、何をやるのかまだ何も決まっていない。実質上、更迭と見られる。 今、遠藤周作…

日本のワーキングプア、上海の富裕層

月給、10万円弱。家賃、3万円強。年金や税金は支払い義務がないので、私の可処分所得は6万円強。日本にいたら、たぶんワーキングプア。働けども働けどもお金はたまらない。生きるだけで精一杯。ところが、中国にいると、このレベルで富裕層だ。上海だと、中…

日向の匂い

北風と太陽の話をご存知だろうか?北風と太陽が、どちらが旅人の服をはがせられるか、競争する話。 北風がいくら強く吹いても、旅人は服をしっかり握って固く締める。 代わりに太陽がじっとぽかぽか旅人を照らすと、かれは暑くて服を脱ぎ始める。 私は、この…