『若きサムライのために』

emmuuu2008-12-05




三島由紀夫切腹した小説家。




私の中では、現代社会でありえない存在という認識。

でも、風評しか知らなくて実際読んだことはなかった。

実際手にとって読んでみました。

エッセイ『若きサムライのために』。

読んでみたら、普通にすんなり受け止められ、

むしろおもしろくて一気に読みました。

べつに過激でおかしな思想家でもなんでもない。

むしろ、男らしくてかっこいい。

死ぬ気で美意識を追求した男、のようです。

「文弱の徒」を批判するくだりが、自分にとってとても自戒になります。




一流の文学とは、何の救いもなく人間を絶望のふちに突き落とすもの。

その力を借りてあっち側に行った人間が世界を斜めに見て、馬鹿にする。

そういう人間は、「青年にとって一番大切なものである純粋な愚かしさ、

動物的な力を欠いている。彼らは隠花植物の一種になったのである。(抜粋)」

ただ盲目的な単純な行為が、そういうものを克服する。




遠藤周作もほとんど読んだので、次はまた同年代の作家、三島由紀夫にチャレンジします。